高坂正尭『文明が衰亡するとき』(新潮選書,1981)からヴェネツィアについて論じているところの目次を抜書きしてみた。
第一章 小人口島国の興隆
Ⅰ 干潟の上の絢爛たる国
最小面積最少人口の最強通商国家
近代絵画から商業演劇まで
Ⅱ 巧みな外交の勝利
ビザンチン帝国と西の騎士団たち
造船革命と三角貿易の発展
巧みな二面外交
第四次十字軍とともに
Ⅲ 商業活動にみる秀れた知恵
安上がりの政府
複式簿記と銀行の活用
Ⅳ 野心と専横を許さぬ政治体制
強力な政治体制
いし弓の出現と船の大型化
終身世襲制の国会と十人委員会
直接選挙の弊害への警戒心
貴族にも私的特権を認めず
よく働き、つつましやかに暮し...
Ⅴ 際立つ社会組織能力
百二十年戦争勝利の決め手
第二章 繁栄を襲った試練
Ⅰ 優位条件の静かな変化
オットマン・トルコの出現とフランスの侵入
新航路の発見と貿易構造の変化
Ⅱ 逆境からの脱出の努力
地中海貿易の復活
加工貿易と食料の増産
Ⅲ 造船能力の低落
商船隊の没落
数字が物語る没落の様相
Ⅳ 回復力を失うとき
繁栄の結果による自然破壊
転換努力の喪失
第三章 豊かな社会の内なる変化
Ⅰ 守旧的性格の増大
丸型帆船せの転換の失敗
ガレー船勤務者の激減
悪かった相手トルコ帝国
Ⅱ 通商国家の脆弱性
相手の事情次第の通商国家
競争の敗北とギルドの存在
高い賃金と思い税金
Ⅲ 自由で強い精神の衰弱
自由と文化の華、パドヴァ大学
不寛容な教条主義の擡頭
勤倹から消費へ、エリートの変化
余りにも象徴的な独身男の急増
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