2009年10月19日月曜日

ボートから「危機の宰相」へ

 沢木耕太郎『危機の宰相』(魁星出版、2006-4-20 初出1997文藝春秋)を読んだ。所得倍増の政治家池田勇人と側近の田村敏雄、ブレーンの下村治を描いている。沢木耕太郎は、『テロルの決算』あたりからずいぶん読んだものだが、『一瞬の夏』を朝日新聞の連載で読んだ頃から何かしら没交渉となっていた。それが、今年の八月のボートのインカレ、つまりボートの全日本大学選手権のために、少しはボートのことでも調べておこうというので須藤武幸『ボート競技』、田中英光『オリンポスの果実』、比企寿美子『航跡の九人』、山際淳司『スローカーブを、もう一球』におさめられている「たった一人のオリンピック」、ステファン・キースリング『エール大学対抗エイト物語』、三浦朱門『教師』などを読んでいるうちに、比企の参考文献に、沢木耕太郎『オリンピア ナチスの森で』(集英社,1998-5-31)をみつけて読んだところ、阿川弘之『テムズの水』へと。そして、改めて沢木耕太郎の作品に魅かれた。『無名』、『王の闇』なかなかいい、ということで先々週九州へ出張した折に、実家の近くの図書館で『危機の宰相』を読み始めた。ということで本を読むというのはなんとも。そして、沢木耕太郎の謎の私生活に興味をもったりと。
 ということで、しばらくは沢木耕太郎の未読の本に入っていこうと思っているこのごろである。

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