2011年6月26日日曜日

待望の『年金保険法』を読んだ

 社労士の勉強をはじめて年金保険法に関する研究者の著書が講学上の「社会保障法学」の範囲内であり、物足りないものを感じていた。受験の教科書では、なかなかその由って来るところなどがわからなかった。『国民年金 厚生年金保険 改正法の逐条解説』(中央法規)がその欲求をいくらか満たした。しかしながら逐条解説というコンメンタールでは今ひとつ何かが続かないというか、それで不満があった。

 年金に関する新書や解説本は巷に多いが、何か通りいっぺんの解説でありわかったようなわからないようなところがあった。

 堀勝洋『年金保険法 基本理論と解釈・判例』(法律文化社,2010-9-20)は、そういう意味では待望していたか本ともいえる。しかしながら500頁を超える大部なものであり(当然だが)、そもそも研究者の書いたものであるからそう簡単に読み通すことができかなつた。辞書的に使うくらいであった。最近、改訂版がでたとのこと。それで本書を読み通した。(今後は改訂版を読む)個別の制度の趣旨・目的が述べられていてなるほどと思うところが多々である。また、斯学の課題・問題点あたりも浮かび上がってくるような気がした。

目次
 はしがき
 注意事項及び凡例

第Ⅰ編 年金保険法の基本理論
 序説
 第1章 「年金」及び「保険」の意義
 第2章 公的年金保険

第Ⅱ編 国民年金法及び厚生年金保険法
 序説
 第3章 保険者、被保険者、適用事業所、標準報酬及び不服申立て
 第4章 保険給付総論
 第5章 保険給付各論(老齢給付)
 第6章 保険給付各論(障害給付)
 第7章 保険給付各論(遺族給付)
 第8章 保険財政

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